H邸の松
こちらの剪定は毎年1月下旬頃行っております。松が大好きなお施主様で、山親方の仕事をとても気に入ってくださっています。ありがたいです。2007年1月撮影。
左の松は芽の出方が良くつくりやすいです。 右の松は芽の出方が粗いので芽数が増えるように剪定を工夫しています。 樹齢は50年くらいと思います。 |
根張りも随分出てきました。 |
この松は芽の吹き方が非常にこまかく、花がよくつきます。 花の多い松は葉が垂れやすいので、仕上げに気を使います。 |
太さ以上に年数はたっています。樹齢は40年くらいだと思います。 |
中庭で池のある湿気の多い場所です。 排水計画と植え方には注意を払ったのですが、 松は多湿に弱いので、やはり根が痛んでいるようです。 養生しているのですが、雨の多い年など葉先が茶色くなりやすいです。 去年の乾いた天候のお陰か、今年はまずますの調子です。 |
葉性がよい松です。 まれにみる強い葉で、もみ上げ(余分な古い葉をむしり取る作業)にも力がはいります。 性が良く力強いこの松が一番の成長株です。本当に太くなりました。 |
今年の冬剪定では小さなマツケムシ(マツカレハの幼虫)が大量に発生していました。 さすがに葉を食べてはいませんが、下のほうへ降りてこず枝葉の上で越冬しています。 暖かくなると一斉にすごい勢いで葉を食べだし、枝枯れがおきる恐れもありますので、 剪定後にスミチオンで殺虫しました。 去年(この冬)はどこのお宅に剪定へ伺ってもマツケムシの多い年でした。 |
森林総合研究所九州支所 九州の森と林業・・・森林害虫シリーズ 九州の樹木害虫(1) マツカレハ 「年1世代が普通であるが,九州では1年2世代の個体も見られる。越冬した幼虫は2月下旬に針葉に移動し食害を始める。3〜4回脱皮したのち,6月中旬に繭を作りはじめる。繭は主に針葉間に作られる。7月中旬から8月に成虫になる。卵は新葉にまとめて産みつけられる。ふ化直後の幼虫は集団で産卵場所周辺の針葉の片側だけを食害する。2齢以降は分散して,針葉を完全に食害する。年に1世代の場合には11月まで2〜4回脱皮したのち,針葉の基部の枝軸や樹間の割れ目等で越冬に入る。年2世代のものは9月成虫になり卵を産んで,ふ化した後幼虫で越冬する。」 九州からの情報ですが、今年はこの地方で見られたマツカレハの幼虫は、 この2世代目だったのではないかと思いましたので、引用させていただきました。 |